溶けていく理性、  漂白された黒いカネ、  闇の奥で、生きるか死ぬか
最後のフロンティアとして国際金融資本が跳梁するアフリカ。「黒いドル紙幣」を巡る詐欺に巻きこまれた日本人医師は、さらなる暗黒を覗く——。赤道直下のクライムノベル
ブラック・ダラー
清野栄一
発売日:2013年8月30日  定価:1,575円  判型:四六並製  装丁:水戸部功
札束を詰めこんだスーツケースと偽造外交旅券を手に、ある日本人の男がガーナからオランダのスキポール空港に降り立った。だが、すぐに別室に連行され、黒スーツの二人組による尋問が始まる。男に次々と突きつけられる不穏な言葉——419詐欺、マネーロンダリング、コカイン海岸、武装集団……。黒スーツに迫られるも、男は黙して語らない。彼はいったい何者なのか? そして、黒いドル紙幣とは?
登場人物
岡崎………………… 日本からガーナのコレブ病院にやって来た研修医
大道………………… 得体のしれない日本人。岡崎に恩義を感じている。
星野………………… ガーナ在住の日本人たちの世話役
ジミー……………… ガーナ人の若者。星野の助手
フランク…………… ジミーの友人。ホテルのフロント係
ジャー……………… アクラで一番の情報屋
アリ………………… アフガニスタン人のギャンブラー
ジェイムズ博士…… コレブ病院のガーナ人医師。岡崎の亡き父の友人
デビッド…………… コレブ病院に勤務するイギリス人研修医
スミス……………… アメリカ人の経営コンサルタント
グエン……………… 大道の助手。ベトナム人
クワン……………… グエンの友人のタイ人。ブラック・ダラーの話を持ち込む。
アフマド…………… ブラック・ダラーの洗浄屋
佐々木……………… 日本大使館の書記官
エリー……………… 国際線のアテンダント。ガーナと日本のクウォーター
村木………………… 日本に住む岡崎の友人
著者プロフィール/清野栄一
1966年福島県生まれ。二十代前半から世界各地を旅し小説や旅行記、ルポルタージュなどを執筆。95年「デッドエンド・スカイ」で文學界新人賞を受賞。著書に『INTERVIEW』(ネオファクトリー)、『RAVE TRAVELLER—踊る旅人』(写真家Geoff Johnsonとのコラボレーション/太田出版)、『地の果てのダンス』(同/メディアワークス)、『デッドエンド・スカイ』(河出書房新社)、『テクノフォビア』(扶桑社)、『オール・トゥモロウズ・パーティーズ』(双葉社)などがある。DJ、オーガナイザーとしても活躍している。
小説『ブラック・ダラー』の背景を解説